10月26日、ハロウィーンヨガ。(妊娠30週3日)

 マタニティヨガへ。受付でびっくり。魔女がいたり、妖精がいたり。ヨガを教えているインストラクターさんも、うさぎのかっこうをしている。きょうはハロウィーンの仮装ヨガの日だったんだ。フェイスペインティングをしている人もいる。みんな、ノリノリだなあ。なにか準備してくればよかった。
「かんべさんも仮装しましょうよ」
「どうしよう。なんにももってきていなくって」
「だいじょうぶです。グッズありますよ」
「わあ、つかってもいいですか」
出てくる、出てくる。いろんな帽子に、カチューシャに。だんなは、あたまに刀が刺さっているカチューシャ。わたしは、こうもりのカチューシャをつけてヨガに参加した。マントをまとっている人も、かぼちゃの着ぐるみの人も。着ぐるみはあつくないのかな。リラックスしていれば、だいじょうぶなのかな。

 そうすけも、ハロウィーンをたのしんでいるようだ。よく動いている。このごろはひんぱんに動くようになってきたので、超音波ドップラーの出番がすくなくなってしまった。それでもまだ、ときどきお世話になっている。そうすけがじっとしているときには、元気にしているかついついたしかめてみたくなってしまうのだ。寝ているところをじゃましているかもしれないなあ、と申しわけなく思いながら。トク、トク、トク、と心音がきこえてくると、ひと安心する。

 ヨガのあいだにも、そうすけはしゃっくりをしている。静かにお休みするポーズ、シャバアーサナをとっているときにも、しゃっくりがはじまった。みんなが横たわりながらリラックスして呼吸をととのえているなか、わたしのおなかだけが、ひくっ、ひくっ、と動いている。わたしの意思ではけっしてとめることができない。ふしぎな気もちになる。ぼくはここにいるよ。生きているんだよ。と声がきこえてくるようだ。おなかに手をあてる。それでも、しゃっくりはつづいている。おなかをなでる。それでも、とまらない。自らのリズムをまもりつづけている。すきなようにすごしていいよ。ずーっと待っているから。