10月5日、みんなでお祝い。(妊娠27週3日)

 朝からはげしく雨が降っている。台風19号が接近している。日曜日なのにもったいない。きょうは、ゆっくりすごそうと思う。きのうの夜は、ダイビング仲間であつまってみんなで乾杯して、いっぱい笑ったなあ。そうすけも人気者になって、さぞかしたのしかっただろう。きれいなおねえさん4人に、おなかをなでなでしてもらって、そうすけ、そうすけ、といっぱい声かけてもらって。

 たくさんお祝いをした。Kさんがじん帯断裂から完全復活した記念、Aさんのダイビング100本達成記念、そうすけウェルカム記念。ダイバーにとってじん帯損傷は、致命的なダメージだ。シーズンまるまる見すごすことになりかねない。Kさんは、完治に半年かかる、と医師にいわれて、ダイビングの予約をすべてキャンセルしたという。つらすぎる。こころが痛むなあ。それでも、ここであきらめないのがKさんのすごいところだ。半年かかるところを3か月で完治させた。はじめの1週間じっとしていたのがよかった、という。さらに感心したのが、奥さんのJさん。治るまでずっとKさんにつきあっていたそうだ。目の前に海が待っていても夫のために行かなかった。半年まるまるがまんをするつもりだったとは。半年がまんする、ということは、来年のシーズンまでまるごとがまんすることになってしまう。わたしにもできるだろうか。だって、バディだから。Jさんの話をききながら、だんなも深くうなずいている。バディ。なんて崇高な言葉だろう。そうすけといっしょにもぐれるようになるまで、ダイビングはしない、と、こんどはだんながいいだす。そりゃ極端でしょうと心配になるような、それでもうれしいような複雑な思いだ。どうかストレスがたまりませんように。

 みんなが、そうすけのめんどうをみるからいっしょにもぐろう、といってくれる。その言葉だけでもありがたい。妊娠をしているとよく孤独な気分になることがある。いってもしかたがないからいわないでおこうのくりかえしが、そんな気もちにさせるのだろう。妊娠は本人でなければわからないことも多いからあたりまえだ。そう自分にもいいきかせながら、ゆるゆるかわしていくつもりだ。そうすけが生まれるまでに、もっとつよいこころをもちたいと思う。