午前10時。大崎駅から歩いてすぐにある、保育園の見学会に参加した。わたし以外に3人のお母さんが予約を入れていたが、1人がキャンセルをしたので、3人での参加になった。プレママは、わたし1人。あとの2人はそれぞれ、生まれて半年の男の子、4か月の女の子のお母さんだった。
「立派なおなかですねー。予定日はいつですか」
「来年の元旦っていわれています」
「わあ、めでたいですねえ」
「あはは、ありがとうございます」
元旦が予定日だと話すと、リアクションはだいたい2つにわかれる。めでたいですねえ、と、たいへんですねえ。病院ってお正月にも開いているんですよね、と感想とも質問ともつかないコメントをくれる人もいる。わたしもはじめての体験なので、実際のところどういう状況なのかよくわからない。たしか年末年始は12月29日から1月3日が休診日だったときいている。ま、そのときがきたらわかるだろう、と気楽にかまえている。以前入院していた人のブログを読むと、年越しそばやおせち料理も出てくるそうだ。たべてみたい。
保育園は、とてもあかるくてきれいだった。開園して来春4月に2年めをむかえる認可保育園。子どもたちもたのしそうだ。ちょうど先週末にクリスマス会が終わったばかりで先生はへとへと、子どもたちはテンションが高いタイミングなんですよ、という。3歳の子どもたちの部屋に入ると、みんながいっせいにあいさつした。元気がいいなあ。なかには先生にキックしてくる男の子もいる。先生はわざとよろめくポーズをしながらも説明をつづけている。ていねいなリアクションがいいなあ。家から駅までちょっと歩くのと園庭がないのが気になるけれど、入れてくれるならよろこんでかよいたい。そう即答できてしまうほど、認可保育園に入るのはむずかしい。いまの正直な気もちだ。
「わたしたち、いっしょに入れたら、クラスメイトになれますね」
「ホント、そうですね」
ホント、といいながら実感がわかない。だって、そうすけはまだおなかのなかにいるし。数か月ちがうだけでもこんなにちがうんだ、赤ちゃんって。と見ていてあらためて実感する。4か月後、半年後、どうなっているだろう。