12月22日、予定日まで10日。(妊娠38週4日)

 予定日まであと10日。まだ生まれそうな気配は感じられないが、そうすけの存在は日に日にましてきているようだ。きょうもそうすけのしゃっくりで目が覚めた。ひくっ、ひくっ、と、こだまするように、からだじゅうを大きな波がかけめぐる。わたしはこの、ひくっ、ひくっ、という動きがニガテだ。下半身が、こそばゆくて、くすぐったくて。ややややめてくれええ、と、さけびたくなる。ヨガでポーズをとっているときにいきなりしゃっくりがはじまることもよくある。集中力がきたえられるいいチャンスだ、と思うことにしよう。

 きょうは、冬至。いつもの冬至とはちがう、朔旦冬至(さくたんとうじ)とよばれる特別な日なんだそうだ。朔は、新月の意味。旦は、朝や夜明け、太陽がのぼってくるとき、という意味。朔旦冬至は新月と冬至がかさなる日のことで、19年に1度しかやってこない。しかも、2014年のつぎにくる朔旦冬至は19年後ではなく、38年後の2052年になるといわれる。なんて貴重な機会だろう。太陽と月の復活の日でもある朔旦冬至は、たいへんおめでたい、といわれている。便乗してお祝いしちゃおう。ヨガの帰りにデパ地下をぶらぶらする。ちょうどクリスマス前ということもあって、パーティー向けの食材がいろいろ充実している。鶏のもも焼きに、だんながすきなポテトサラダに、トマトとオニオンのサラダもおいしそうだな。ふと近くを見ると、きのうブラッスリーでたべただいすきなバターがおいてある。これは買うしかないでしょう。焼きたてのバゲットもゲット、ほくほくしながら家にもどった。夜が待ちどおしい。

 ちょうどポテトサラダができたところで、だんなが帰ってきた。タイミングがいいなあ。だんなはビール、わたしはジンジャーエールでカンパイする。ところで、きょうはなんのお祝いをするんだったっけ。19年ぶりの朔旦冬至おめでとうになるのかな、出産予定日まであと10日記念になるのかな。どっちもおめでたいことだから、どっちもお祝いしてしまおう。おいしいものだけでなく、おもしろいことにも目がないふたり。なんどもカンパイしていた。