12月8日、ママはつらいよ。(妊娠36週4日)

 午前10時。家から歩いて10分ほどのところにある、認可保育園の見学会に参加した。今週から来週にかけて、通園圏内にある保育園の見学会の予約を入れられるだけ入れている。もともとは家からいちばん近い認証保育園にねらいを定めていたが、認可だけではなく認証でも抽選で入園を決めるため、面談に行けばかならず入れるとはかぎらないらしい。それほど激戦だったとは。いまさらながら勉強不足を反省する。でも、ありがたいことに入園の申しこみまでにはまだ時間がある。いまならまだ間にあう。まずは見学会に行こう。

 そもそも、認可保育園と認証保育園のちがいってなんだろう。認可保育園は児童福祉法にもとづく児童福祉施設のこと。国が定めた設置基準をクリアして都道府県知事に認可された施設をいう。設置基準というのは、たとえば施設の広さや保育士をはじめとする職員数、給食設備、防災管理、衛生管理など。区市町村が運営する公立保育園と、社会福祉法人などが運営する民間保育園があるが、認可保育園はすべて公費によって運営されている。いっぽう認証保育園は、東京都独自の制度だ。認可保育園は、設置基準をみても大都市では設置がむずかしく、0歳児保育をしない保育園があるなど、都民のニーズにかならずしもこたえられてはいなかった。そのため東京都では、現状をふまえた独自の基準を設定して、よりたくさんの企業の参入を認めて事業者間の競争を促進しながら、多様化するニーズにもこたえられる新しいタイプの保育園、認証保育園制度をつくった。認証保育園には、A型とよばれる駅前基本型、B型とよばれる小規模保育園の2タイプがある。わたしもつい先日知ったばかりだ。

わたしが住んでいる品川区では、来年の4月から子ども・子育て支援新制度がはじまる。保育園を利用するには、保育の必要性と必要量の認定をうけなければならない、という。必要性と必要量をもとに、基本指数や調整指数を出して、その合計指数を算出する。そこで合計指数の高いほうから、順に内定者を決定するんだそうだ。これをクリアできなければ保育園には入れない。自分の意思とは関係なく、相対的な評価で決まる。だからみんな、いっしょうけんめいだ。実際に問い合わせしたところ、見学会だけでも予約が入れられない保育園もあった。たくさんのママたちがこうした現実とたたかっている。