5月10日、リラックスデー。(生後137日)

 きょうは、リラックスデー。だんながヨガに行っているあいだ、そうすけと部屋でのんびり過ごした。ベッドの上に大きめのタオルをひろげると、ごろんごろん。寝返りごっこをしてあそぶ。そうすけは最近これがお気に入りのようで、あきるまでなんども繰りかえしている。赤ちゃんの寝返りは、おとなのわたしたちとはちがっていて、動きが見ていておもしろい。おとなは、あおむけに寝た状態からうつぶせになるときには、腕を大きく動かして上体をひねって、そのはずみで下半身を回転させる。赤ちゃんは、順序がまったく逆になる。はじめに腰を大きくひねって、足を先に寝返りの体勢にして、その反動で上体をくるりと反転させる。下半身から動かすほうがカンタンなのかな。やっとうつぶせになると、こんどは腕をぬくのに苦戦している。上半身の下敷きになった腕を動かそうと、もぞもぞしている。やがて顔は真っ赤になり、泣きだしてしまう。そのぎりぎりのところで手つだってあげると、満足そうな笑顔を見せる。

 寝返りにあきると、マッサージもどきをしてあそぶ。そうすけは、ゆっくり肌をなでてもらうのがだいすきだ。くるりん、くるりん、と声をかけて足をなでおろしながら、ふくらはぎをさわる。太くなったねえ。おっぱいとミルクだけでもこんなに大きくなるんだなあ。と、いまさらながら実感。そんな感動にひたっているあいだもずっと、そうすけは、きゃっ、きゃっ、と身をよじってよろこんでいる。そのまま寝返りしそうないきおいだ。ほらほら落ちついて。くるりん、くるりん、と声をかけて、こんどは胸やおなかをなでる。きめが細かくてうるおいに満ちた肌をしている。こんなきれいな肌に全身がおおわれているのが、うらやましい。わたしも赤ちゃんのころにもどりたい。45年という歳月は、肌にさまざまな試練をあたえてきた。それだけタフになったという考え方もあるが。そうすけの肌は、あせもになりやすい。わたしの肌は、びくともしない乾燥肌だ。生きていると、からだも、こころも、タフになっていく。

 夕方、だんなと3人でおさんぽに出かけた。きょうから新車、うれしいねえ。ベビーカーにのせたとたん、そうすけはすやすや眠ってしまった。それだけ快適なのだろう。たしかに歩道でもカタカタしない。そうすけが起きるまで、だんなと静かに歩いていた。デートしていたあのころの気分を味わった。