5月16日、家族大集合。(生後143日)

 滋賀から母が、埼玉から兄が、長野から義姉が、みんながそうすけに会いにきた。家族大集合だ。お正月にあつまって以来だから4か月ぶりになる。それまではメールでやりとりをしていたのだが、写真で見るそうすけは写真を送るたびに毎回、顔がちがって見えるという。日に日に成長しているんだなあ。いっしょに暮らしているだんなやわたしには、そのことが気づきにくかったりする。4か月ぶりにそうすけと会って、みんなはどんな感想をきかせてくれるのかな。

 昼前に、母がやってきた。ひさしぶりにそうすけに会えるのでワクワクするあまり朝4時に目が覚めたのだという。駅まで迎えに行こうとしたら、こちらはだいじょうぶだからそうすけの世話をしてなさいね、という。みんなでつまめるおそうざいやノンアルコールののみものをテーブルに準備しながら部屋で待つことにした。が、やっぱり、しばらくして、駅から家まで来る途中で迷ってしまったと電話がきた。さっそくベビーカーにそうすけをのせて迎えに行った。母はわたしたちの姿が見えるとぐんぐん早足で歩いてきた。きのう80歳を迎えたとは思えないほどのつよい脚力だ。そうすけへのアツい想いがパワーをあたえているのだろうか。まっすぐそうすけを見ながら話しはじめた。
「そうすけ、会いたかったよう」
「おばあちゃんだよ」
「こんなに大きくなって」
そうすけは、わたしをちらっと見て、おばあちゃんだとたしかめるとにっこり笑顔を見せた。この笑顔には、どんなおとなもかなわない。保育園の先生をも、めろめろですーといわせてしまった笑顔だ。母も早起きの疲れがふっとんでしまったようだ。家に着いてもくつろがず、そうすけと話しつづけている。

 午後2時過ぎに、兄夫妻がやってきた。母のバースデーケーキを買ってきてくれた。そうすけを見て、その成長におどろいているようだ。大きくなったねえ、おにいちゃんになったねえ。と、なんども繰りかえしている。そうすけもそれにこたえるように、だっこされるといつもより多めににこにこして、プレゼントのおもちゃを長めににぎにぎして、ジャンプのおもちゃに座るとなんどもなんども歓声をあげた。こうなると母も、兄も、義姉も、めろめろだ。そうすけをだっこしたり、なでなでしたり、手や足をにぎにぎしたりしながら、うっとりした表情になっていった。気づいたら、午後10時を超えてしまった。

 そうすけが寝ているあいだにおとな同士の会話をたのしんでいると、ぼくも仲間に入れてー、といわんばかりに泣きだす。ずっと、みんなといっしょにあそんでいたいのだろうか。よくばりだな、そうすけ。早くおしゃべりできるようになるといいね、と母がいう。おしゃべりできるようになったらどんなことを話すのかな、そうすけは。お父さんも、お母さんも、たのしみにしているよ。