5月3日、つよく、たくましく。(生後130日)

 かぜというひとつの試練をのりこえたからだろうか。そうすけがおにいちゃんぽくなったように見える。といっても、まだ生後4か月を過ぎたばかりで微々たる変化なのだが。だんなもおなじことを感じていたようだ。きょうも朝風呂に入っているとき、シャワーをかけても泣かなかった。それどころか、シャワーを胸にあててあげると顔をくしゃくしゃにして笑っている。かぜ薬をのませても苦そうな顔をするだけで泣かなくなった。おっぱいのあとでベッドに寝かせてもちょっとぐずるだけで、あー、うー、あー、うー、と、ひとりであそんでいられるようになった。このつよさ、いったいどこから生まれてきたのだろう。

 よーし、この調子ならと、だんなが電動鼻水吸引器をとりだしたが、これはどうしてもニガテらしい。大泣きしながら、身をよじっていやがる。鼻水をとったあとは、けろっとしているのだが。小児科でもらった薬のおかげで、吸引器になれる前に鼻づまりも治まりそうだ。連休のあいだに完治できますように。

 静岡のおばから、釜揚げしらすがとどいた。だんなの酒のつまみにと、母が電話でオーダーしてくれたのだ。大きなパックがふたつ入っている。今夜はしらす祭りだ。大根を2分の1本おろしてスタンバイした。大根おろしをたっぷり小皿にとって、しらすを盛って、まんなかに卵黄をのっけて、しょうゆを少々。これだけで立派なごちそうになる。しらすの栄養がわたしのおっぱいをとおしてそうすけにとどけられる。ますます、つよく、たくましくなれそうだね。

 母からメールがきた。そうすけのことを心配している。
「そうすけ、保育園で食欲がなかったっていっていたけれど、環境がかわったからかもしれないね。いままで親の顔しか見ていなかったものね。大勢のなかにいることがなれてきたら、もうだいじょうぶ。そうすけも、いろんな試練をのりこえて大きくなるんだね。親としては見ていてつらいこともあるけれど、ふんばりどころだよ。みんなこうしておとなになるんだから。気になるときにはしっかり抱きしめてあげてね。子どもはどんどんなれていくから、見まもっていればだいじょうぶだよ。そうすけに会える日がいまからたのしみです」