6月25日、試練かもしれん。(妊娠12週6日)

 日本、ワールドカップ決勝トーナメント進出ならず。日本対コロンビア、1対4。うむむむ。完敗だ。前半47分、岡崎選手がダイビングヘッドで1対1の同点に追いついたとき一気に盛りあがっていただけに、期待度からの落差は大きい。くやしいけれど、うらがえして考えてみれば、まだまだのびしろがあるということだ。選手たちがプレッシャーをはねのけてめいっぱい実力を発揮しているところを、もっともっと見たい。そうして経験を積みかさねていくなかで、らくらくクリアできる瞬間がやってくる。試練をのりこえて、人はつよくなる。

試練といえば、きょうの電話もひとつの試練だったかも。いや、試練とよぶにはちっぽけすぎるかもしれないけれど。広尾の日赤医療センターに産科初診の予約をした。ちゃんと話ができたのは、きょうで3度め。電話が込みあっているうえ、2度予約をとりそこなっている。受付時間が平日の13時から16時、と決まっているのだ。1度めは16時すぎに電話をして、ことわられてしまった。2度めは時間をききまちがえて、10時に電話をしてしまった。仕事をしている身にとっては、この時間帯になんども電話をかけることがつらい。タイミングをみながら、人気のない廊下の片隅でリダイヤルをくりかえす。つながった。
「産科初診の予約が混んでまして、最短で7月23日になります」
こんな大きな病院でも、いまから1か月後になるのか。妊娠16週めだ。出生前診断についても相談するつもりだったが、きびしいなあ。
「出生前診断についてもきいてみたい、と、思っているんですが」
「出生前診断を受けるには、15週までに初診を受けていただかなければなりません」
「なんとか、15週までに予約できないでしょうか」
「産科に転送しますので、ご相談ください」
転送されてしばらく待つ。女医さんが出てきた。いままで受付に話していたのとおなじ内容を、あたまから繰りかえした。仕事が待っている。淡々と早口でくりかえした。
「予約を確認してみます。お待ちください」
「ありがとうございます」
けっきょく、予約が埋まっていて15週までの初診はできないとのこと。7月23日に初診の予約を入れて、出生前診断については、いまかよっている婦人科と相談をして、ほかの病院に紹介状を書いてもらうことにした。子どもを産もうとする女性たちで産婦人科がいっぱいになるのは、たのもしいことだ。しかし、実際には高齢出産がふえているから、なのかもしれない。ひとりでも多くの女性が、元気な赤ちゃんを産めますように。わたしも、無事に産めますように。