6月1日、そうすけ七変化。(生後159日)

 仕事帰りの電車にゆられながら、携帯電話のなかにあるアルバムの写真を見ていた。そこには、いままでに撮影したそうすけの写真がぎっしり入っている。生まれたてのそうすけ、はじめて沐浴をしたときのそうすけ、お宮参りをするそうすけ、助産院に泊まったときのそうすけ、クッションの上で眠るそうすけ、おもちゃをにぎにぎするそうすけ、ソファに身をゆだねるそうすけ、赤ちゃん用の椅子に座るそうすけ、こっちに突進してくるそうすけ、ベビーカーでおさんぽするそうすけ、レストランで笑うそうすけ、ベッドでくつろぐそうすけ、シャチの風船と格闘するそうすけ、恐竜のオブジェに座るそうすけ、だっこされてよろこぶそうすけ。あのときはこんなことがあったなあ、などと思いかえしながら、何度もスライドして写真を見た。見ていたら涙が出そうになった。おっと、いま電車のなかだぞ。なにを感傷的になっているんだ、いかん、いかん。

 写真を見ていると、たった5か月のあいだにそうすけの顔がどんどん変化していることに、あらためて気づく。進化といったほうがいいだろうか。生まれてから1か月を過ぎるまでのそうすけは、小さくて、かよわくて、表情にも自信がなかった。ぼく、ここにいてもいいんですか。と、こころの声がきこえてきそうだ。2月のあたまに助産院でいっしょに寝泊まりしたのをきっかけに、信頼関係が築けてきたように思う。いつもおだやかな表情をしている。おどけた顔を見せるようになったのも、このころからだ。元気よくおっぱいをのんで、ほっぺもぷくぷくで顔色もよく、表情がころころかわる。3月の半ばには生活にも慣れてきて、よゆうさえ感じられる。好奇心をむきだしにするようになった。無垢な笑顔がかわいらしい。4月から保育園にかよいはじめて、だんだんおにいちゃんの顔つきになってきた。おもちゃに集中しているそうすけの視線が、たのもしい。

 そうすけはパパ似だねと、よくいわれる。たしかに、ふたり並んでおなじ格好をして眠っているのを見ていると、どきっとすることがある。とくに鼻と口もとが似ているようだ。目は一重になったり二重になったりするので、どっち似なのかまだわからない。そうすけは風呂に入っているとき、だんなのことをじっと観察している。あたまやからだを洗う様子をずっと見ている。そのおかげで、あたまからシャワーをあびても泣かない。むしろ、よろこんでいる。