7月14日、羊水検査。(妊娠15週4日)

 やっぱり、ドイツはつよかった。ワールドカップ、ドイツ対アルゼンチンはドイツが延長の末、1対0でアルゼンチンをやぶった。ドイツの優勝は24年ぶりだそうだ。スタジアムは大盛りあがり。いっぽう、アルゼンチンを応援していただんなは、脱力しまくり。でも、メッシが大会のMVPに選ばれて、よかった、よかった。あらら、背中を向けたまま、じっとしている。ふて寝しているみたいだ。わたしも眠くなってきた。もうすこし休もう。

 午後から、羊水検査がある。仕事場で打合せを終えると、さっそく恵比寿のクリニックに向かった。30分ほど早く着いた。受付がすんだら、待合室で本でも読もう。またまた眠くなってきた。うとうとしながら待っていた。
「15番の方、お入りください」
「はい」
ショートカットの看護師さんが、きびきびと準備している。診察室のベッドに横たわった。服をまくって、おなかを見せてスタンバイ。こうやっておなかをのぞくと、大きくなってきたなあ、と、あらためて実感する。
「こんにちは」
「よろしくお願いします」
院長先生が自ら、検査をしてくれる。おだやかな笑顔の男性だ。40代後半から50代前半くらいだろうか。が、この分野の専門家で、20年以上も羊水検査の経験があるそうだ。説明もわかりやすく、安心感がある。
「あっという間に、終わりますからね」
「はい」
ほんとうに、あっという間だった。おなかに麻酔をぬって、超音波で胎児の位置や姿勢を確認すると、すっと細い針を刺して羊水を採取する。ふつうに採血をするときとおなじように、しばらくじっとしているだけでいい。
「終わりましたよ」
「ありがとうございます」
「これが羊水です」
先生が、試験管に入った羊水を見せてくれた。黄色くて透明な液体だ。話にはきいていたけれど、おしっこに似ている。このあと、5分ほど休んで気分がわるくなければ、会計をして出てもだいじょうぶだそうだ。念のため、30分ほど休んで出ることにした。次の予約は入れずに、28日の午後に電話を入れて結果が出ているかどうかを確認、出ていたら当日クリニックへうかがうことになった。24時間以内は、お風呂ではなくシャワーをつかってください、とのこと。大事をとって、きょうはのんびりすごすことにしよう。