7月1日、すきな音楽。(妊娠13週5日)

「おーえーおー」
だんなが風呂場で、うたっている。ワールドカップのテーマ音楽だ。エコーがかかって、気もちよさそうだ。
「お先にー」 
「はい、はい」
さてと、わたしのバスタイムだ。ゆっくりと、心ゆくまで入らせていただきますよ。防水CDプレーヤーをオンにする。お気に入りの山下達郎さんのCDがうたいはじめる。いっしょにうたってみる。気もちいい。こんどはハモってみる。もっと、気もちいい。いつか、そうすけといっしょにライブを観にいけるとうれしいなあ。そうすけは、どんなアーティストのファンになるだろうか。

 おなかに赤ちゃんがいるときのお母さんの行動が、子どもの脳の発達や性格などに影響する、と、いわれている。だから、たくさんの妊婦さんが、胎教に関心をもっているのだろう。胎教は、お母さんと赤ちゃんのきずなを深めるだけでなく、赤ちゃんの脳にはたらきかけて情緒を安定させるんだそうだ。妊娠5か月から7か月めくらいに、はじめるのがいいらしい。赤ちゃんの機能が発達して、おなかの赤ちゃんにも音や声がとどく、と、いわれているからだ。
 話しかけたり、呼びかけたりするのもいい。きょうの出来事や、見たものや感じたことを話したり。お父さんとの会話をきかせてあげたり。波の音や小鳥のさえずり、クラシックやオルゴールの音楽もいい。モーツァルトの曲は、α波が出やすいといわれている。α波はリラックスしたときに出る脳波で、これが出ているときは、ヒトは情緒が安定した状態になるという。どっしり気もちの落ちついた、夜泣きのすくない赤ちゃんが生まれてくるにちがいない。

 と、いろいろ並べてはみたけれど。やっぱり、すきな音楽をきいてすきなことをするのが、なによりもリラックスできるだろう。いまは、山下達郎さんやシュガー・ベイブ、そして、だいすきな全国吹奏楽コンクール高校の部のCDをきいている。あと2週間くらいたったら、そうすけもおなかのなかで、きけるようになるだろう。どんなポーズできいているのか、見えるといいのに。