7月4日、歯のお手入れ。(妊娠14週1日)

 歯のクリーニングに行った。1か月半おきにかよっている。いつもお世話になっている歯科衛生士さんに妊娠していることを伝えた。
「えーっ、おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「うれしい。すごい。うれしいですねえ」
歯医者でふたり、わっと盛りあがってしまった。歯科衛生士さんはいま30代の前半で、彼氏募集中だそうだ。早く子どもがほしい、という。
「妊活されてましたか」
「してる時期もあったんだけど。そのときはだめで」
「じゃあ自然に」
「そうだね、びっくりですねえ」
「すごい、すごい。とうとう、そのときが来たんですねえ」
「来ちゃいましたねえ」

妊娠中も歯のメンテナンスをつづけたほうがいい。妊娠すると黄体ホルモンや卵胞ホルモンがふえてくる。じつは、これらの女性ホルモンは、歯周病菌の大好物。そのため、妊娠しただけで歯ぐきから血が出やすくなったり、歯周病にかかりやすくなったりする。こまったものだ。また、妊娠するとからだの免疫力が低下する。歯や歯ぐきもおなじで、よわってくる。そのうえ、だ液の分泌量が減るため、酸を中和するだ液のちからも低下してしまう。口のなかが酸性になると、歯のエナメル質が溶けだして、むし歯になりやすくなる。この悪循環をなんとかくいとめなければ。いままでどおり、歯のメンテナンスには定期的にかようことにしよう。先手先手で対応しておくほうが安心だ。
「ホワイトニングはお休みしましょう」
「えっ、なんでですか」
「やっぱり薬品をつかいますから」
妊娠中のホワイトニングがよくないというデータはないけれど、だいじょうぶだというデータもないので、おこなわない。妊娠は、なにかと気づかう。