8月5日、強みを探せ。(妊娠18週5日)

 午後から、インターンシップに参加した。インターンシップとは、大学生が在学中に企業で実際の仕事を体験できる制度のこと。大学2年生や3年生を対象に、夏休みや春休みなどのまとまった休暇を利用しておこなわれる。インターンシップのメリットはたくさんある。学生にとっては、体験をとおして仕事のイメージを明確にできる。自分の適性を考えたり、将来の進路を決めたりするきっかけにもなるし、仕事への適応力を身につける貴重な体験にもなる。企業にとっても事前に職場を知ってもらうことで、採用後のミスマッチを防いだり、大学との連携を深めることができる。わたしが学生のころには体験したことがなかったが、すばらしい制度だ。どんな学生たちと会えるのかワクワクする。まずは、彼らが提出した書類に目をとおしてみよう。

 まずは生年月日におどろいた。1993年生まれ、か。そのころ、わたしはすでに社会人になっていた。これくらいの息子や娘がいたって、おかしくないんだよなあ。きょうは、複数いるインストラクターのひとりとして、ワークショップを進行する。わたしが担当するチームは、ぜんぶで5人。3人が男性、2人が女性だ。みんな、自己紹介がうまい。なんども経験しているのかな。きのうの夜いっぱい練習したのかな。じょうずな自己紹介のなかにも、本来の個性がかいま見えてくる。ポジティブであかるい男の子。思慮深い女の子。ユニークでノリのいい男の子。行動力がある女の子。やさしい男の子。どの個性も、輝いている。彼らは不安だというけれど、なんにも心配なんていらないだろう。

 ワークショップをとおして、学生のみんなは、自分に足りないものを探そうとしていた。それならわたしは、ひとりひとりがもっている強みを探しだそう。強みがわかっていれば、問題にぶつかったときにもたじろがない。弱みと強みは紙一重。自分のニガテなことや、失敗した体験も、じつは、強みを見つけるきっかけになる。その気もちが伝わったかどうかはわからないが、彼らと密度の濃い時間をすごせたと思う。自分の強みを知って目標が明確になれば、将来のイメージも、もっと具体的でもっと身近なものになるだろう。ワークショップのあいだ、そうすけは、じいっときいていた。の、ような気がした。