1月13日、ぎゃん泣きのもと。(生後20日)

 どうにもとまらない。きょうのそうすけは一日中ぎゃん泣きだ。寝ている時間はほとんどないまま、泣くか、のむか、うーんか、の連続なのだ。トイレに入ったときにも、視界から消えた瞬間ぎゃん泣き。メールを書いているときにも、パソコンばかり見てないでこっちもちゃんと見なさいよー、と言わんばかりにぎゃん泣き。なんとかリラックスしてもらいたい、とスキあらばおっぱいをあげたのが裏目に出たようで、おなかいっぱいになったらぎゃん泣き。あげくのはてには爪がのびはじめた指でおっぱいをひっかかれてしまった。

 20時をすぎて、だんなが帰ってきた。そうすけはまだ泣いている。そうすけくん、ただいまー。と、だんなが話しかけながらだっこすると、あらま、おだやかな笑顔を見せているではないか。いままでのぎゃん泣きはどこへやら。とにかく泣きやんでくれて、たすかった。と思ったのもつかの間、だんなといただきますをしたところで、また、ぎゃん泣きがはじまった。近ごろだんなは、そうすけをだっこしながら晩ごはんをたのしんでいる。こうすると、3人で食事している気分を味わえるし、そうすけもごきげんなのだ。ところがきょうは、やっぱりちがうようだ。だんなの腕のなかで、また泣きはじめた。しかも、ほんの数秒のうちにヒートアップしてしまった。なんとか泣きやんでもらおうと、そうすけの顔から5センチくらいのところで、だんながどアップのヘン顔を連発しはじめた。わははは、こりゃあリラックスできるぞー、と思ったら、いよいよはげしいぎゃん泣きがはじまった。これには、だんなもダメージをうけたようだ。沐浴しよう、と提案してきた。これなら泣いていたそうすけもごきげんになるはず。さっそく沐浴のしたくをすることにした。そうすけ史上最強の作戦開始だ。

 そうすけは、沐浴がだいすきなのだ。お湯につかっていると、テレビでよく見る温泉ずきなおじいちゃんやおばあちゃんも顔負けのいい顔をする。そのいい顔を、だんなとわたしは、およよ顔、とよんでいる。およよ顔めあてで、だんなが洗面台の湯船でそうすけのからだを支え、わたしがベビー用ボディソープでからだを洗う、というパパとママ初の共同作業にとりくんだ。

 最近、そうすけの顔と胴まわりがふっくらしてきた。と、書いたが、胴まわりだけでなく全体的に大きくなってきた。からだがものすごいスピードで成長しているのだろう。そうすけも、その変化にびっくりしているにちがいない。ぎゃん泣きはバージョンアップするときのサインなのだ。すやすや眠るそうすけの寝顔を見まもりながら、だんなは今夜もおいしい酒をのんでいる。