1月16日、爪切りげんまん。(生後23日)

 午後2時。そうすけが眠っている。すやすや眠っている。よーし、このあいだに日記を書いてしまおう。どこまで書けるかな。いちどぎゃん泣きをはじめると、2時間くらいはふっとんでしまう。このタイミングにできるだけすすめよう。こうやって集中力をきたえられていく。いいことじゃないか。といいながら、たいてい途中で起きてしまうのでいまだにノンストップで書けたことはない。おとといも友人にメールを送ろうとしていたら、ぎゃああーと泣きだして、昼までに送るつもりが夕方になってしまった。締めきりがなくて、よかった。

 そんなこんなで、午後3時。ひと泣きして、おっぱいをのんで、また、すやすや眠りはじめた。250字ほど書けた。よし、よし。この調子でコツコツつづけていけばいい。きょうは、そうすけ初体験の日。もちろん、わたしにとっても初体験の日だ。生まれてはじめての爪切り。じつは、ずっと気にはなっていたんだけど切るのがこわくて、手つかずだったのだ。赤ちゃんの爪は、ほんとうにちっちゃい。こんな小さな爪を切ってしまっていいのだろうか。あのー切ってもよろしいですか、と、ききたくなってしまう。しばらく切らないでいると摩擦で爪先が自然に削れてくるのだが、ガサガサになっていて、顔をひっかいたりするとあぶない。すでに、わたしの首まわりはひっかき傷だらけだ。眠っているあいだに切ってしまおう。でも、急に起きたらこわいなあ。そうすけがだいすきなおっぱいをのんでいるあいだに切ってあげよう。そうしよう。

 赤ちゃんの爪切りは、おとな用の爪切りはつかわず、赤ちゃん用の小さいはさみタイプのものを使用する。まゆ毛用はさみと大きさは似ているが、刃の先端がまるくなっているので安全なのだ。そうすけは、おっぱいをのんでいるときには完全に無防備になる。手をにぎっても、ぎゅうっとひっぱっても、されるがままだ。あらためて指を見ると、やっぱり爪が小さい。ふと、小学校のときにはまっていたビーズ細工を思いだす。爪よりもちっちゃなビーズをテグスにとおしていたんだから楽勝だよね、と自分にいいきかせる。赤ちゃんの指はおとなにくらべて肉づきがよく、ふつうに爪を切ろうとしてもなかなか切りにくい。お母さんの指で赤ちゃんの指をそっと押してあげて、爪の白い部分を0.5ミリほどのこして切るといいそうだ。あせらず、あわてず、じっくり時間をかけてカットする。なんとか完了。足の指の爪は、次回にしようね。