1月23日、1・2・3だっこ。(生後30日)

 きょうは、1月23日。ちょうど1か月前のきょう、出血、破水をしてそのまま病院に入り、陣痛とたたかっていた。あれほどつらかった痛みも、いまはほとんど忘れている。いまいちばん痛みを感じるのは、乳首だ。きのう助産師さんからもアドバイスがあったが、上唇が内側に巻きこまれたままおっぱいを吸うと、摩擦や刺激で乳首を傷めてしまうそうだ。気をつけなければ。

 吸われるのが痛いからといっても、おっぱいを痛くなくなるまで吸わずに待ってもらうわけにはいかない。乳頭の先を見ると、水ぶくれのようなものができている。乳管がつまりかけて、出口のあたりがすこし炎症をひきおこしているようだ。痛みがひくまで、搾乳してしのぐことにする。こんなときにも、母乳はしっかり出るのでほっとする。それでも痛みはおさまらない。熱をおびているようにも感じる。陣痛や出産、産後の下腹部の痛みなど、さまざまな痛みを体験してきたけれど、ようやく下腹部の痛みがなくなってきたこのタイミングに、乳首の痛みに悩まされているとは。どうして神さまは、出産にあわせてたくさんの痛みをあたえるんだろう、と叫びたくなる。それくらいどうってことない、と思えるほどのしあわせが待っているからだろう、きっと。

 きのう助産師さんから教わった、まんまるだっこをためしてみる。両腕で輪っかをつくり、片方の腕で赤ちゃんの後頭部から首を、もう片方の腕で膝の裏をささえるようにする。自然に背中がまるまって、おしりがすこし突きだすように姿勢をキープ。だっこしながら両手でたがいの手首を握りあうようにすると、さらに安定する。これで赤ちゃんが泣きやむんですよ、ときいたのでためしてみると効果てきめん。さらにスクワットをプラスすると、最強だ。

 赤ちゃんは生まれる前、お母さんのおなかのなかで、からだをまるめた姿勢をとっている。そのとき背骨はCの字のかたちにカーブを描いている。おとなは背骨をまっすぐのばすことが正しい姿勢だと思いがちだけれど、生まれたばかりの赤ちゃんにとってはこのC字型が正しいわけだ。おなかのなかにいるときとおなじだから、からだがリラックスできて気もちよく眠れるという。あらら、そうすけもうっとり目をつぶっている。ふしぎ、ふしぎ。