1月8日、ぐっすりのくすり。(生後15日)

 そうすけとふたりきり生活4日め。きのうは、たっぷり眠ったなあ。おかげでぐんと体調がよくなった気がする。いままでからだの調子がよくなかったのは寝不足が原因だったのか、と、あらためておどろいている。薬をきちんとのんでいても、ごはんをバランスよくたべていても、睡眠がしっかりとれていなければ意味がなかったのだ。よく眠るということは、生きるためのきほんなんだと実感。こんなあたりまえのことが、実行できていなかったとは。

 睡眠がたっぷりとれると、気もちにもよゆうが出てきた。そうすけが泣きだしても、すぐに寝かしつけるのではなく、泣いている理由につきあってみようと思いはじめた。赤ちゃんが泣きだす理由はおっぱいだけではない。おむつが汚れているときや、げっぷがたまっているときなどの、不快感を伝えたくて泣くこともある。重ね着しすぎてあつかったり、うす着でさむかったりしたときも、泣いて知らせる。おむつが、きゅうくつなのかもしれない。洋服のタグが肌にあたってチクチク痛いのかもしれない。いや、ムズムズかゆいのかもしれない。新生児のころには、お母さんのおなかのなかから外へ出てきた変化に慣れなくてとまどうことも多い。暗くてあったかいおなかのなかとくらべてみれば、たいへんな変化だ。明るくなったり、暗くなったり。大きな音におどろいたり、たくさんの人の声にびっくりしたり。外の世界になれなくて、お母さんのおなかのなかが恋しくなることだってあるだろう。泣けば泣くほど不安や不快をとりさることができるなら、もっと泣いたってのぞむところだと思う。

 そうすけがいちばんリラックスできるポーズは、わたしもだいすきだ。赤ちゃんをうつぶせにしてお母さんの胸の上にのせて、お母さんの心音や呼吸がよくきこえるように、その胸のあたりに赤ちゃんの耳をぴたっとくっつける。そうすることで、赤ちゃんは落ちついて眠ることができるという。あのカンガルーケアとおなじポーズだ。胸の上のそうすけがわたしの呼吸の動きにあわせてゆっくり上下する。おたがいの鼓動を感じながら息づかいやぬくもりをたしかめる。それがここちよくて、またうとうと眠ってしまいそうになる。