1月9日、長寿之泉的飲料。(生後16日)

 午前9時20分に、日赤医療センターへ。そうすけもいっしょだ。3階の小児保健部で受付をすませて、診察室に移動する。きょうは、助産師による2週間健診。赤ちゃんになんらかの問題があった場合にも1か月健診まで長引かせないようにするため、先手先手でチェックをしましょうというわけだ。これはなかなかいいシステムだな、と思う。わからないことがあったら、ついでにきいてしまおう。白いふかふかのおくるみのなかで、そうすけはすやすや眠っている。

 ショートカットのベテラン助産師さんによばれて診察ブースに入った。まずは体重測定から。1日あたり25グラムから30グラム増をめざしましょう、といわれていたがどうだろう。2958グラム。1日あたり53グラム増になっているではないか。そうすけの成長力にびっくりする。わたしはただ、もとめられるままにおっぱいをあげていただけだ。おっぱいはあげればあげるほど、どんどんわいてくるそうだ。日本昔ばなしに出てくる長寿の泉みたいだなあ。どのくらいのんでいるのかわからないので不安なんですが、ときいたところ、気にしているほど気にしなくてもだいじょうぶですよ、という。赤ちゃんの様子を観察していればおのずからどうしてほしいか見えてくるそうだ。うんちもおしっこも、からだにさわったときの印象も、体重のふえ方も。すべて赤ちゃんからのメッセージだ。まだ言葉を知らないそうすけが、からだをつかって話しかけてくる。わたしたちも、それにからだをつかってこたえていけばいい。まさに、ボディランゲージだ。おっぱいは、ほしいだけあたえてもいいらしい。のんでも、のんでも、太らない。そんなのみものが、おとなにもあったらうれしいのになあ。

「お母さんのおっぱいの点検も、しておきましょう」
助産師さんがマッサージすると、母乳がビューッとほとばしった。どこがちがうんだろう。おっぱいってこんなに出るんだ。おどろいていると、さらに助産師さんがアドバイスをくれた。おっぱいをあげるときにはいきなり口にくわえさせるのではなくマッサージをして母乳をちょっと出してからあげるとのみやすくなるそうだ。出せば出すほど、出やすくなる。長寿の泉がますます進化するのだ。あげ方にもバリエーションがあるといいらしい。横抱き、ななめ抱き、フットボール抱きにくわえて縦抱きも教わった。いろいろためしてみよう。