とうとう買ってしまった。ベビーベッドとベビーふとん。マタニティ専門店がセールしているのを見て、店員さんにも話をきいてその場で、えいや、と決めてしまった。そのいきおいにだんなもびっくりしていた。もう、あともどりはできない。買っておいていまさらあともどりってなにいってるんだよー、と笑われそうだけど。それくらいの覚悟をしている。とにかく、そうすけの居場所は確保できた。あとは元気に産むだけだ。ぼむっ、と、おなかがひとまわり大きくなった気がする。ベッドとふとんは、11月1日に家へとどけてもらうことにした。それまでに、部屋のレイアウトをどうするか考えておこう。
ベビーベッドを買う前に、ほんとうに必要かどうか、でかなり迷った。調べてみると賛否両論だ。ベビーベッド必要派はこんな理由をあげている。
・首がすわっていない新生児のころは、ベビーベッドのほうが安心。
・ちょっと目をはなすときにも、ベビーベッドにいれば安心。
・おとな用の寝具は赤ちゃんのことを考えているかたさではないので、からだに負担をかけることもある。
・添い寝をすると、寝相がわるくてケガをさせてしまいそう。
・ベッドの下にいろいろなものがしまえるから便利。
・ひとりで寝られるようにしておかないと、ひとりじゃ寝られない子になってしまうから。
・おひるねにもちょうどいい。
・ほかの子どもやペットがいると、赤ちゃんにけがをさせてしまいそう。
・腰痛もちなら、適度な高さがあるベビーベッドのほうがおむつ替えのときに負担もかからないしつかいやすい。
ベビーベッド不要派はこんな理由をあげている。
・ベビーベッドをつかったが、なかなか寝ついてくれなくてけっきょく添い寝ばかりしていた。
・スペースをとりすぎる。つかい終わってからも置き場所に困った。
・寒い日にベッドまで移動して授乳をするのは、正直つらい。
・お金のムダづかいだと思う。ほかにもいっぱい出費がかさむのに。
だんなもわたしも寝相がわるいので、添い寝をするには勇気がいる。やっぱりベビーベッドをつかったほうがよさそうだ。レンタルをするか、購入するか。これもずいぶん迷ったが、2歳までつかうと仮定してレンタルをした場合と購入した場合のコストを比較してみて、買うことに決めた。
ベビーふとんは、母がすすめていたセットをセールで購入した。ふとんも高額なものから安価なものまでいろいろな種類がある。店員さんの説明をきいて、手ざわりと肌ざわりで選ぶことにした。生まれたばかりの赤ちゃんの睡眠時間は、1日に16時間から20時間。1日のほとんどをふとんのなかですごすことになる。赤ちゃんにとっては、世界の中心がふとんになるわけだ。そう考えると、母があんなに素材にこだわっていたのも納得だ。いいものを選ぼう。