2月15日、不意打ちにご用心。(生後53日)

「うわあっ、やられたー」
リビングから、だんなのさけび声がきこえた。どうやら、おむつをかえているあいだに、そうすけから攻撃されてしまったようだ。攻撃とは、おしっこの不意打ちのことである。きょうは、これで2戦め。すでに1戦めを終えて被害にあったふとんを回収、ちょうど洗濯機がフル回転しているところだ。おむつを交換しているときに男の子がおしっこしてしまうことはよくあるらしく、男の子キャップとか、おしっこキャップなどとよばれるグッズも売っているくらいだ。とんがり帽子のようなかたちをしていて、おちんちんにキャップをするようにかぶせてつかう。男の子の先輩ママにきいてみると、おむつがえにすぐなれちゃうから必要ないよー、と笑っていたので、いままでつかったことがない。たしかに、おむつをすばやくかえて攻撃のスキをあたえなければだいじょうぶだ。ちなみに、2戦めのおしっこはそうすけの顔に命中、ふとんは奇跡的に被害をまぬがれた。そうすけも、やられたー、にちがいない。

 いまつかっているおむつは、入院しているあいだにつかっていたものとおなじメーカーの紙おむつだ。股の前から後ろにかけてまんなかに黄色いラインが入っていて、おしっこをしてぬれると水色にかわって教えてくれる。不意打ちを受けるのはいつも、黄色いラインのときだ。うんちは出ても、おしっこが出ていないときだ。うんちはおしっこといっしょに出るものだ、とか、うんちはおしっこが出てから出るものだ、などと、おとなはつい先入観を抱いてしまいがちだが、そう思いこんでいると痛いめにあうわけだ。気をつけなければ。

 そうすけはこのごろ、おとな顔負けのおならをする。バブッと、大きな音をたてる。すずしい顔をしていても、すぐに犯人がだれかわかる。あまりにも特徴的なので、わが家ではバブるという動詞をつかうようになったくらいだ。おならをするとほとんどいつも、うんちがセットになっている。そうすけがバブったというときにはかならず、まずおむつをチェックする。すると、たいていうんちがある。こういうとき、不意打ちに注意しなければならない。おむつをかえることに集中しすぎて攻撃をあびると、たいへんなことになる。