2月18日、これでいいのだ。(生後56日)

 よく眠った。時計は午前4時をすぎている。きのうの夜11時半すぎにおっぱいをあげて、だんなと3人、川の字になって眠っていた。たった1日前にもおなじようにすごしてあんなに大泣きしていたのが、きょうはぐっすり眠っている。思ったとおりにはいかないところがおもしろい。とはいえ、これでほんとうにいいのだろうか。おっぱいをのむタイミングがこんなにズレてしまった。おなかぺこぺこでしょう、と、そうすけの様子を見てもとくにかわりはない。
「後輩にきいたら、そんなのしょっちゅうあるらしいよ」
「朝まで絶食していることになっちゃうよ」
「そのぶん午前中にしっかりたべれば、だいじょうぶでしょ」
「そりゃそうか」
わかってはいるけれど、子育てのことになると、ひとつひとつたしかめずにはいられない。自分の食生活はあんなに不規則でも平気だったのに、と苦笑する。これからもきっと、いままで見すごしてきた自分のわるいところとじっくり向きあいながら、反省しながら、やっていくのだろう。そういう意味でも、育児は育自なのかもしれない。そうすけといっしょに成長できるといいのだが。

 そうすけのごきげんななめ対策に向けて、だんながさっそく動いた。通販でベビーラックを購入した。オーダーの翌日に使用できるとは。あらためて、ネット通販の便利さを実感する。いつもの宅配便のおじさんがやってきた。
「あ、ぼく、運びますから」
「ありがとうございます」
「あ、サインかわりに入れときますから」
「ありがとうございます」
そうすけをちらっと見てにまっと笑いかけながら、荷物を置いていく。このところ、生活用品を買ったり、書籍を買ったり、ネット通販をひんぱんに利用している。宅配便のおじさんとよく会話している。そうすけも、親せきのおじさんくらいに感じていそうだ。おさんぽをするようになったら、もっとたくさんの人に会える。そうすけがどんな顔をするのか、いまからたのしみだ。