3月16日、はじめての親友。(生後82日)

 きのう、うちにあそびにきた大学時代の友人が、そうすけに犬のぬいぐるみをプレゼントしてくれた。わあ、おっきなわんちゃんだねえ。身長60センチあまりのそうすけには、まるごとかくれてしまうほどの大きさだ。さっそく、わん、わん、わーん、と鳴きまねをしながら、そうすけの上に、すっぽり、おおいかぶせてみる。身をよじって、きゃっ、きゃっ、と大よろこび。手ざわりのいいふさふさの生地も、ぴったり肌に合ったみたいだ。わんちゃんにあたまをごしごしこすりつけている。わたしもそうすけによくやっている、だいすきのポーズだ。これからわんちゃんが活躍すること、まちがいなしだろう。

 はじめてのレストラン体験や、おとなの友だちといっぱいあそんだ反動だろうか、きょうは朝からぐずりっぱなしだ。泣いて、あやして、ようやく眠りはじめたと思ったら、泣きだして、といった状態をくりかえしていた。さっそく、わんちゃんの出動だ。わんわん泣いているそうすけの顔に、わん、わん、わーん、と犬の鼻を近づけてみた。そうすけ、だいすき。と、なんども、ほっぺに犬の鼻でチュウをする。あらら、笑った。いままでに見たこともないような、満面の笑みを浮かべている。ずっと前から友だちだったみたいだね。あっ、とか、やっ、とか声をあげながら、手足でコミュニケーションをとっている。

 ごきげんになったそうすけは、深い眠りに入ったようだ。だんなが帰宅したときにも、くうくう寝息をたてていた。ふたりで夜ごはんをたべて、録画していたドラマを観て、自然に起きてくるのを待っていたが、さすがにおっぱいの時間が開きすぎるので、おむつをとりかえて起こすことにした。目を覚ましたそうすけは、パワー全開、待ってましたあ、とばかりに、おっぱいに吸いついた。たらふくおっぱいをのんだあとは、ごきげん、ごきげん。気もちよく寝かそうと、だんながさっそく、わんちゃんをつかって話しかける。と、またまた興奮してしまったのか、まったく寝ようとしない。きゃっ、きゃっ、と、わんちゃんとあそびはじめてしまった。修学旅行の夜みたいだ。ベビーベッドにならんで寝ている、そうすけとわんちゃんは、すっかり親友みたいだ。