3月9日、ランチの予約。(生後75日)

 そうすけにおっぱいをあげながら、SNSでママ友とおしゃべりする。ほどほどにしないとそうすけがおこっちゃうぞ、と気にしながら。おっぱいをのんでいるときも、じーっとこっちを見ていることがある。ぜんぶわかっているよ、といわんばかりのまなざしにドキッとする。先日も、髪をかきあげるしぐさをまねされていたんだっけ。子どもはありとあらゆる方法をつかって、親の注目をもとめてくる。その気もちをどんなに面倒くさくても、うらぎらないでいたい。

 SNSの相手は、マタニティクラスでいっしょだったママ友だ。15歳近く年がはなれているけれど、おたがいに気をつかわなくてもここちいい関係なのがうれしい。保育園に入る前に、みんなでランチに行こうよ、と盛りあがっている。みんな、というのは、プレママのころに会っていた4人だ。あのときは4人でひとつのテーブルをかこんで、4人ともめだつほど大きなおなかで迫力だったなあ。12月中旬から1月上旬に無事みんなが出産を終えて、子育てにいそしんでいる。こんど会うときには、子どももいっしょだ。ふたりめの子どもを産んだママ友は、ふたりとも連れてくる、とはりきっている。4人だったのが9人にふえて、テーブルをかこむことになる。なんだか、ふしぎだ。

 ベビーカーで入れる店を探すと、みんなの家からほど近い、恵比寿のレストランが見つかった。まずはそこに決めて、日程を調整することにした。調べてみて気づいたのだが、ベビーカーで入れる店は都内でもけっこうすくない。店を決めておいてスケジュールをあわせるほうが早く決まりそうだ。恵比寿のレストランに3月中旬以降の予約状況をきくと、なんと3月はすでに予約でいっぱいとのことだった。じゃあ4月にしようかと、きりかえる。1月に生まれた赤ちゃんもいるから、かえってそのほうがいいかもしれない。けっきょく4月の中旬に会うことにして、店を予約してもらった。ここ前からずっと行きたかったお店なんだ、とママ友の声がはずむ。わたしも、初体験できるのがたのしみだ。