4月9日、お風呂でラップ。(生後106日)

「あー、やっちゃったー」
「お湯、張りかえようか」
「もったいないよ」
「いいよ、いいよ、張りかえよう」
「入ったばかりなのにー」
朝風呂で、うんち。1日のはじまりが、だいなしだ。いやな予感は、はじめからしていた。きのうの夜から朝にかけて、そうすけはいちどもうんちをしていなかった。いつもうんちのあとに風呂へ入れていたのだが、きのうは眠そうだったので朝まで待つことにしたのだ。朝風呂にはなんどか入ったことがあるが、このところ夜早めのお風呂がつづいていた。いちどリズムがかわってしまうと、ハプニングはつきものだ。そうすけは湯ぶねのなかだけでなく、洗い場でも2度うんちをした。タガがはずれちゃったみたいにも見える。不快感から解放されて、いかにも気もちよさそうだ。

「そうすけくん、うんちしましたね」
「いまお風呂で、うんちしましたね」
コトバがつうじているのか、いないのか。そうすけは、上目づかいでわたしの顔を見ている。かわいい。すごく、かわいい。こんな目でじっと見つめられてしまうと、いまから話そうと思っていたこともぜんぶふっとんでしまう。
「ヘイヨー、チェケラッチョ!」
「ユー、お風呂でうんちはしちゃだめヨー」
「ノーモアうんち、ノーモアうんち」
新しい赤ちゃんラップができた。わかりにくいことを伝えるときにはちょうどいいのだが、これでほんとうに伝えたいことが伝わっているかはナゾだ。しばらくくりかえし歌ってみよう。そう、いちど起きてしまった便意はとめることはできない。これからもなるべく、うんちとお風呂のタイミングが重ならないように気をつけねば。きょうのそうすけは、風呂で泣かなかった。