5月21日、離乳食を知ろう。(生後148日)

 午前10時15分、保育園の保護者会に出席した。食を知ろう保護者会、と題して離乳食の説明会が行われた。保育園にかよう0歳児と1歳児のお父さんとお母さんがあつまった。平日の朝だからお母さんだけだろうと思っていたら、スーツ姿のお父さんもいて服装の違和感におどろいた。説明会に出てから仕事場へ行くのだろう。参加者の多くが、すでに離乳食をはじめている。そうすけはまだたべられないが、先輩の赤ちゃんたちは説明会とおなじ献立の離乳食をお昼にたべる予定だ。そこでお父さんとお母さんも、たべさせる練習をするらしい。

 赤ちゃんの食事、と書かれたパンフレットが配られた。品川区保育課栄養指導係が発行したものだ。そこに、保育園の食事で大切にしていること、大切にしたいことが書かれている。離乳食は、赤ちゃんのたべる様子を見ながら、胃腸や消化吸収の発達にあわせて、段階を追ってすすめていく。初期食からはじまって完了食まで、5段階にわかれている。5か月から6か月ごろ、7か月から8か月ごろ、9か月から11か月ごろ、そして12月から18か月ごろが、すすめる目安になる。たべものに慣れてきたらアレルギーのすくないものから順番に1種類ずつふやしていって、献立や調理の形態もすこしずつかえていく。離乳食がすすんで1日2回以上にふえたら、主食、主菜、副菜がそろう献立にしていく。なるほど、こうやっていろんなものをたべるようになっていくんだなあ。

 説明のあと実際に、初期、中期、後期前半、後期後半とよばれる4つの離乳食を試食した。きょうのメニューは、じゃがいものそぼろ煮、煮びたし、かぶとほうれんそうのみそ汁、おかゆ。それぞれの段階での、味つけや、食材の大きさ、かたさなどのちがいを見ながら試食した。おいしい。うす味だが、素材の味が活きている。上品だ。目をつぶってたべれば、料亭の味といってもいいくらいだ。食材にもこだわりたくなる。やっぱり新鮮な素材がいいなあ。などとつらつら考えながら、これならきっとうまくやっていけそうだと思った。調理のきほんは、きざむ、ゆでる、すりつぶす。シンプルだ。でも、料理人の腕の見せどころだ。近ごろは、だれでも失敗しないでカンタンにつくれるすぐれた調理器具が出ているらしい。そうすけといっしょにたべたら、ダイエットもできそう。

 先輩の赤ちゃんたちが離乳食をたべているところを見学しながら、そうすけに話しかけてみる。これが、お昼ごはんだよ。ほら、おいしそうだねえ。そうすけは、ふーん、と興味なさげな顔をしている。それよりも、隣りのお友だちの存在のほうが気になっているようだ。隣りのお友だちは、かわいい女の子。そうすけより1か月年上で、お母さんにきいてみると、離乳食をあげてもぷいっとされてばかりで毎日こまっているそうだ。おいしいごはんでも、きらわれることがあるのか。保育士さんがいうには、たべることに慣れるか慣れないかで、ぱっくり態度が別れるそうだ。そうすけは、どっちになるだろうか。