ワールドカップがはじまってから、寝不足気味だ。日本とブラジルの時差は12時間。真夜中か、早朝に、はじまる試合が多い。1時、4時、5時、7時スタートがほとんどだ。そんななかで、なぜか、日本対コートジボワール戦だけが、現地では遅く、日本ではちょうどいい時間にスタートする。ブラジルは22時だ。寝る時間じゃないか。選手は集中できるだろうか。という、気もちさえもふっとんでしまうほどの、緊張感にちがいない。がんばれ、みんな。
だんなはビール、わたしは麦茶でスタンバイ。いよいよキックオフだ。いい流れになってきたぞ、日本。いける、いける。強気で攻めていこう。前半16分、長友選手からパスを受けとった本田選手が、先制ゴールを決めた。本田さん、かっこいい。一気に盛りあがってきた。このままいったら、勝ち点3。このまま、このまま。いつのまにか、がっちがちの守備に入ってしまった。
後半17分、1点を追うコートジボワールが選手交代でドログバ選手を送りこんだ。わきあがる歓声。空気が、かわった。これがカリスマか。と、思ったのもつかの間、19分、ボニー選手のゴールで同点にされると、わずか3分後の21分にはジェルビーニョ選手に決められてしまった。脱力。まもってばかりじゃだめなんだ。もっと、自然体に。まるで、自分を見ているようだ。
母からメールがとどいていた。
「ゆうべ、名医が出演するテレビ番組で、産婦人科の女医さんがアドバイスをしていたよ。妊娠中は、むやみにシップをつかわないこと。まずはお医者さんに確認をするように。血管を収縮させる、赤ちゃんによくない成分が、入っているかもしれないんだって。日光を、よく浴びること。ビタミンDがつくられて、赤ちゃんがじょうぶに育つらしいよ。たべすぎないこと。皮下脂肪がつきすぎると、産道にもよくないからね。ふえても10キロを超えないように。忘れないようにメモしました。もう知っているかもね。参考にしてみてね」