7月3日、とうもろこし。(妊娠14週0日)

 仕事帰りに、駅前のスーパーでとうもろこしを2本買った。じつはこの数日ほど、ずっとたべたくて気になっていたのだ。レトルトではなくて、あっつあつのゆでたてがたべたい。その気もちにこたえるかのように、あつあつゆでたてのとうもろこしが売り場にならんでいた。あつすぎて、手にとるのもためらうくらいだ。うれしい。ありがとう。お持ち帰りさせていただきます。だんなのぶんもあわせて、2本。の、はずだったのに。それも、あとでだんながたべるから、と別々にしまっておいたのに。2本ともたべてしまった。
 以前から、とうもろこしはすきだったけれど。一気に2本たべてしまうほどではなかった。なのに。もう1本買っておけばよかった、と思う。あしたのぶんも買っておけばよかった、とさえ思う。こんなにたべたくなるなんて。そうすけがほしがっているのかな。そういえば母は、つわりがひどかったころ、スイカととうもろこしばかりたべていたという。スイカととうもろこしだけは、どれだけたべても平気だったそうだ。その様子を見た兄が、わたしのからだの半分はすいか、半分がとうもろこしでできている、と、よく笑っていたもんだ。

 とくに妊娠5か月から8か月になると、たべものに対して、偏食的な欲求がはげしくなるらしい。いままですきだったものが突然きらいになったり、たべたこともなかったものを急にたべたくなったり。からだが本能的に、ほしいものとほしくないものを仕分けるようだ。健康的なものばかりではないから、ふしぎ、ふしぎだ。たとえば、フライドポテトやポテトチップス。これをたべてつわりがラクになったと話す妊婦は多い。フライドポテトが無性にたべたくなるママには男の子が産まれる、という、うわさもある。科学的根拠はないといわれているが。たとえば、トマト。わたしもすき。きゅんとした酸味がちょうどいい。このごろトマトにもいろんな種類があるから、あきることなくたのしめる。フルーツのようにあまいものから、ザ・野菜と呼びたくなる青味と酸味がつよいものまで。たとえば、ソーダ。炭酸水のあのしゅわしゅわが、つわりのときにものみやすいと人気だ。げっぷが出てラクになるところもいい。わたしも、ノンアルコールビールにノンアルコールカクテルに、ほぼ毎日、炭酸系のお世話になっている。ほかにも、フルーツだったり、チョコレートやアイスクリームだったり。ふしぎ、ふしぎ、子どものだいすきなものばかりだ。