8月7日、産前産後の制度。(妊娠19週0日)

 午後、人事との面談がある。その前に、上司の上司の上司と、面談をすることにした。産前産後の女性に対して、人事としてのスタンスをきく前に、制作の現場ではどう考えているのか、明確にしておきたかったからだ。この仕事は母親にとって、ほんとうにきびしいのだろうか。ちがう。母親だから、きびしいのではないだろう。きっと、だれにも平等にきびしいはずだ。そうあってほしい。もちろん、実際に母親になってみなければわからないことばかりではあるけれど。

 面談のあと、上司と話しておいてよかった、と思った。現場での状況と人事としてのスタンスには、正直ギャップがある。だからといって、過剰に心配する必要はない。すべての社員は、会社が定めたルールのなかでまもられているのだ。上司は、その具体的な例を名前をあげて教えてくれた。産休明けもがんばっている先輩がいる。たしかに、いる。もうよけいな心配はしなくていい。仕事に集中するだけでいい。そういわれている気もちになった。ありがとうございます。

 おだやかな気もちで、人事と面談をした。担当者は、女性がふたり。ひとりは既婚だが、まだ子どもはいない。もうひとりは、未婚だという。ふたりとも、人あたりがよくほがらかだ。女性同士だから、当事者意識もあって話しやすい。はじめに、産前・産後休暇および育児休業に関するご案内、と書かれたパンフレットをもらった。16ページの冊子にぎっしり文字がならんでいる。よくできているなあ。表紙をめくると、妊娠おめでとうございます、の文字が目にとびこんできた。人事のふたりも、自分のことのようによろこんでくれた。くすぐったい気もちになる。この案内書は、妊娠期から産前産後の休暇、育児休業から復職するまでの制度と、その取り扱いについて、1冊にまとめられている。パンフレットを読みながら、ひとつひとついっしょに確認していった。産前産後に提出する書類についても、1枚ずつていねいに説明を受けた。提出する書類が、ぜんぶで10種類以上もある。出す前にパンフレットを見なおさなければ、書きまちがえてしまいそうだ。大事に保存しておこう。