8月28日、22週0日。(妊娠22週0日)

 きょうから、22週め。これから赤ちゃんを産むお母さんにとって、大切な意味がある週だ。赤ちゃんがこの週に生まれても、適切な処置と看護をほどこせば生きつづけられる時期に入ったのだ。きょうを無事にむかえられたことが、うれしい。とはいえ、まだ22週め。ゴールはまだまだ先だけど、ちからをあわせてがんばろう。そうすけ、顔を見る瞬間をたのしみにしているよ。

 妊娠22週めから36週めまでに赤ちゃんを産むことを、わたしたちは、早産、とよんでいる。いまでは、早産になるお母さんは、全体の5%くらいだといわれている。いままでは、妊娠24週からが早産だとされていたが、新生児医療が進歩したおかげで、妊娠22週に生まれた赤ちゃんも元気に生きのびられるチャンスがふえてきたのだ。ほんとうにありがたい。いま、赤ちゃんのいのちのライン、生育限界は、22週とされている。妊娠22週以降の場合は早産、妊娠22週未満の場合は流産、といわれている。このボーダーラインは、調べてみると、かなり最近のことだという。日本における胎児の生存率が50%を超える妊娠の週数は、1960年代には妊娠30週から31週だった。それが、1970年代になると妊娠24週にまで改善されてきた。実際、1979年に妊娠24週未満の分娩を流産と定義されるまでは、妊娠28週未満の分娩が流産としてあつかわれていた。1993年にようやく、妊娠22週未満になったという。もちろん22週とは、発育状態のいい赤ちゃんが最先端の医療のもとで生まれることを前提にした可能性になる。だれでも妊娠22週をむかえたらたすかる、とはかぎらない。そのいっぽうで、21週に生まれた赤ちゃんはみんなたすからない、というわけではない。あくまでも可能性の話だ。

 この数日で、胎動がよりはっきり感じられるようになってきた。おなかをじっと見ていたら、ぴょこ、と動くことがある。わたしの意思なんかおかまいなしにそうすけが、ぴょこ、ぴょこ、と動いている様子を見ながら、ここにもうひとりの人格が息づいているんだ、と、あらためて思う。ぽっこりふくらんだおなかのなかで、どんな毎日をすごしているのかな。快適だといいなあ。