9月20日、出産クラスその1。(妊娠25週2日)

 日赤医療センターの、マタニティクラスに参加した。きょうは、出産クラスが開催される。妊娠25週から30週の妊婦とパートナーにおすすめだとのこと。だんなとふたりでうけることにした。ほかにも、妊娠クラスと産後クラスをうける予定。妊娠クラスは予約が混んでいて順番が逆になったが、来週の金曜日に予約を入れた。どんな話がきけるのかなあ。すっかり学生の気分だ。

 20分ほど前に会場に着くと、すでに受付を済ませている人がいた。夫婦で参加する人も、ひとりで参加する妊婦さんもいる。ぜんぶで30人から40人くらいのクラスだ。6人から7人ずつ座れるテーブルが6つある。グループにわかれて、ディスカッションをするようだ。進行役の助産婦さんがふたり、前に出てきた。予定日の順番にあわせてならんでください、とアナウンスしている。予定日が近いものどうしがグループになる。わたしは予定日が来年の元旦だから、12月後半から1月前半の人といっしょになった。
「こんにちは」
「よろしくおねがいします」
自己紹介タイムだ。話す内容は、助産婦さんからアドバイスをされている。自分の名前、予定日、最寄り駅、おなかの赤ちゃんの呼び名。自己紹介のあと、出産をひかえたいまの気もちや不安について話しあう。わたしがいるグループはまちがいなく、だんなとわたしが最年長だ。気になる前に話してしまおう。
「神戸海知代です。夫の聡です。45歳の初産で、ワクワクしています。どうぞよろしくおねがいします」
わあっと、声があがった。やっぱり、45歳の初産はインパクトがつよいんだ。と思っていたら、つぎつぎにうれしい感想をきかせてくれた。
「えー、信じられない」
「30代前半に見えますよ」
「若いですよね」
「おんなじくらいだと思いました」
「こんなふうになりたいな」
優秀な化粧品販売員と話している気分だ。このまま商品をすすめられたら、おとな買いしてしまうだろうな。おなじグループのメンバーは、28歳で初産のご夫婦と32歳で初産のご夫婦、30代前半でふたりめを出産の妊婦さん。きょうだんなさんは、ひとりめのお子さんのめんどうを見ながら家で留守番しているそうだ。前回も日赤医療センターで産んでいる。経験していると心づよいですね、と話したら、きっとなんど産んでも慣れないよ、という。出産は予想外の連続だったそうだ。助産婦さんが、みんなの不安を書きだしていた。

【出産に対する不安】
・健康に生まれてくれるかどうかを、いつも心配してしまう。
・出産をイメージできない。
・食生活を管理してはいるけれど、毎日がたいへんだ。
・体重管理で、ずっと悩んでいる。
・調べても、調べても、出産に対する知識が足りなくて不安になる。
・自然分娩できるかどうか。
・陣痛のタイミングや計りかたが、わからない。
・ひとりのときに緊急事態がおこったら、どうしよう。
・陣痛誘発剤をつかうか、つかわないか。
・どのくらい痛いんだろう。
・どのタイミングで病院に連絡をとったらいいだろう。
・夫の立会いをどうするか。立ち会ってもらえるのかどうか。

 ほかにも、高齢出産だけどだいじょうぶかな、とか、電車でいじわるな人が席をゆずってくれなかった、とか、悩みはつきない。助産婦さんはそのひとつひとつに耳をかたむけ、ていねいにこたえてくれた。陣痛については個人差があるため、34週になったらひとりひとりにアドバイスをするそうだ。痛みについても、必要に応じて麻酔をつかうのでこわがらなくていい。わたしたちが体験するのは出産に必要な痛みだけなんだ、と思うと、つよい気もちで出産にのぞめそうだ。どんとかまえていればなんとかなる。15分休憩をとってつぎの課題へ入りますとのこと。どんなグループワークが待っているのかな。