9月17日、脱皮する乳首。(妊娠24週6日)

 乳頭が、かゆい。気のせいだ、大したことない。と思っていたが、だんだんがまんできないほどになってきた。ブラトップをぬいで、びっくりした。乳首が脱皮している。ひどい日焼けのあとの肌のように。めくれている皮をそーっとひっぱったら、気もちいいほどするりとむけてしまった。おっぱいにいま、なにが起こっているんだろう。調べてみると、おなじようなトラブルを抱えている女性がたくさんいることがわかった。妊娠、乳首のかゆみ、で検索をかけると、出るわ出るわ。わたしだけじゃなくてほっとした気分になった。

おっぱいは、妊娠をすると乳腺が発達して、乳房や乳頭も変化する。乳頭がかさつくだけでなく、以前にもまして敏感になる。服や下着などの摩擦で、かゆみや痛みを感じることもある。そのうえ乳首の色がくすんで、黒ずんで見えるようになることもある。ほんとうにこまったもんだ。これはメラニン色素のしわざだ。メラニン色素は日焼けのもとだといわれていて、目の敵にされがちだけど、肌をじょうぶにするはたらきもあるという。色のくすみは、赤ちゃんに吸われることにそなえて皮膚をきたえている証拠なのだ。そう、すべては赤ちゃんのためになることなんだ。そう思うと、かゆみもくすみも歓迎したくなる。いや、ちょっと待てよ。ちょっとぐらいなんとかできるでしょう。

 かゆみ対策は、とにかく保湿だという。清潔な肌をキープして、乾燥を防ぐこと。お風呂あがりの保湿ケアがもっとも効果的だ。かさつきやかゆみを感じたらそのたびに、クリームでお手入れしてあげよう。これにまさる対策はほかになさそうだ。ローマは1日にしてならず、美肌も1日にしてならず。
 くすみ対策は、なかなかむずかしい。赤ちゃんの吸いつきに耐えられるように肌がつよくなっている証拠、となると、授乳を終えるまで黒っぽくなるのはがまんするしかない。ビタミンCをとることで多少はケアできるかもしれないけれど、そうすけがおっぱいを卒業するまでは気にしないでいよう。