Diary

にんしん日記

44歳で妊娠、45歳で出産した神戸 海知代の妊娠・出産・子育てせきらら体験記。
妊娠を知った2014年6月6日からまる1年、1日も休まずつづった記録です。

2月8日、からだのなかから。(生後46日)

 かわった。そうすけのうんちのにおいが、かわった。おなかのなかで、なにが起こったんだろう。いままでは、ヨーグルトのようなあまずっぱいにおいがしていたのだが。そのにおいをかぐのが、すきだったのだが。いまはおとなのうんちとよく似た、くさいにおいがする。悪玉菌がふえたのだろうか。原因が気になって調べてみると、お母さんがたべたものによって、赤ちゃんのうんちのにおいもカンタンにかわってしまうことがわかった。これも、おっぱいのなせるワザなのだ。おそるべし。ここ数日の食生活を、ふりかえってみよう。

 おとといまで産後ケアで滞在していた助産院では、おっぱいにいいたべものづくしだった。ふわふわの手ざわりで、おっぱいの出もずいぶんよくなった。冬野菜や根菜、海藻をたっぷりとって、脂っこいものや乳製品をひかえていた。おやつもりんごのくず煮など、乳口炎を気づかっていた。退院してからのメニューはどうだろう。心あたりが、ある、ある、ある。退院してからきょうまでの3日間、たべたかったスイーツをたべていた。助産院では出されたものしかたべなかったので、その解放感もあって、ついたべすぎてしまった。

 反省の意もこめて、おっぱいにいいごはんをたべよう。静岡のおばから送ってもらった桜えびとしらすに、たっぷり大根おろしを添えて。汁物は、根菜のごぼうやにんじん、きのこ類のまいたけなど、具だくさんの豚汁にしよう。スーパーの食材売り場で、おいしそうなかぼちゃに出会ったので、かぼちゃの煮物もプラス。肌にもよさそうなメニューだなあ。なんだか、おもしろくなってきた。そうすけのからだにおいしいごはんは、わたしのからだにもおいしいごはん。ストレスにならない程度に、つづけていくのがよさそうだ。

 万年ダイエッターのわたしには、妊娠する前も、出産した後も、食生活を気づかう手間はかわらない。ハンバーガーにフライドポテトも、チーズたっぷりのグラタンも、こてこてのラーメンも、永遠の別れはできないけれど、遠距離恋愛ならできるはず。タイミングと頻度を考えて、たのしみたいと思う。

2月7日、メリーさんとあそぼ。(生後45日)

 きのう買ったメリーを、だんなが朝からせっせと組みたてている。メリーとはオルゴールがついたおもちゃのこと。ベビーベッドにとりつけてつかえるようになっている。かわいいマスコットや鏡など赤ちゃんの注意を引くものがついていて、音楽にあわせてくるくるまわるようにできている。ガラガラが進化してこうなったといってもいいだろう。赤ちゃんのあそび道具としてだけでなく、寝かしつけのあやしアイテムとしても、いろいろ役に立つといわれて買った。そうすけのぎゃん泣きにも、効果を発揮してくれるといいのだが。

 30分ほどで組みあがり、ベッドサイドにとりつけられた。そうすけの視線の先にくるようにセッティングして、ためしに音楽も流してみた。いろいろな童謡のメロディーといっしょに、川のせせらぎや動物の鳴き声なども入っている。胎内音もあった。ちょうどそうすけが泣きだした。これがいちばん効果的なんだよねと、だんなが胎内音を選んだ。かわいいマスコットや鏡がそうすけの目の前でくるくるまわる。あ、見た、見た。が、泣きやまない。生後1か月の赤ちゃんにはやっぱり早すぎるのかもしれない。だんなが残念そうに笑った。

 よーし、リベンジだ。と、だんなは鼻息荒く、夫婦でつかっているベッドを添い寝仕様に改造することにした。そうすけがおしっこやうんちをもらしても汚れないように、大きなタオルをシーツの上に敷いて、きのう買った添い寝用のクッションをそこに置いた。クッションは、ちょうどよく傾斜がついて、寝ごこちがよさそうだ。新生児用のドーナツ型まくらもスタンバイした。おとな用のふとんではあつすぎるにちがいない、と、肌ざわりのいいタオルケットも準備した。これで泣きやまなかったら、もっとがっかりしそうだなあ。

 またまた、そうすけがぎゃん泣きをはじめた。これはチャンス。だんなはさっそく寝室に連れていって、添い寝にチャレンジした。すると、こんどは見事なほどに、ストン、と泣き声がおさまった。すごい、すごい。寝室をのぞきにいってみると、そうすけも、だんなも、気もちよさそうに眠っている。おなじ横向きのポーズでならんで眠っている。大きな矢印と小さな矢印がならんでいるようにも見える。やっぱり、父と息子。添い寝作戦、きょうは大成功だったね。

2月6日、産後健診。(生後44日)

 午前9時の産後健診をうけるため、日赤医療センターへ向かった。産後健診というのは、出産後の母体をチェックするための健診だ。産科外来で、血圧と体重をはかり、産後問診票を記入、検尿を提出して、ロビーで診察を待った。先週の1か月健診で採血をしていたが、その結果もきけるはずだ。いい結果がもらえますように。受験生になった気分になる。だんなと、そうすけも、つきあってくれたのがうれしい。終わったらおいしい昼ごはんをたべにいこう、と話している。大学受験のころにも、こんな約束を母としていたのをふと思いだす。

「かんべさん、3番の診察室へお入りください」
診察室に入ると、さっそく内診をうけることになった。
「痛くないですかねえ」
「器具が入りますが、痛くはないですよ」
内診はニガテだ。でも、そんなことはいってられない。
「はい、子宮の収縮状況を診ますね。とてもいい状態ですよ」
「あ、ありがとうございます」
「子宮はきれいです。異物も残っていませんね」
「よかった。子宮筋腫はどうですか」
「複数ありますが、小さいですし、様子をみていきましょう。半年か、1年後でいいので、チェックしてください」
「はい、わかりました」
順調に回復しているようで、ほっとした。退院直後のことを思いだすと、ばんばんざいだ。あのときは、どうなることやらと、とまどうどころかブルーな気もちになっていた。7種類の薬をのんだのもはじめてだった。それでもからだはちゃんと、こたえてくれるのだ。あせらなくたって、よかったんだ。
「血液検査の結果も、問題ないです」
「甲状腺ホルモンは…」
「正常です。もう、妊娠前の生活にもどっても、だいじょうぶですよ」
「もう、お薬のまなくても、いいんですね」
女医さんが笑いながら、だいじょうぶです、と、こたえてくれた。あとひとつきいておきたいことがある。ずっと、気になっている症状についてだ。
「尿もれが、なかなかなおらなくて」
「だいじょうぶ、かならずよくなりますよ」
「気にしすぎなのかな」
「なおるまでに時間がかかるので、気になるんですよね」
「たしかに、よくはなってきたかも」
「どうしても気になってしまうようでしたら、相談くださいね」

 帰りにおいしい昼ごはんをたべて、ベビー用品専門店に寄って、そうすけのベビーソープを買った。ベビーソープだけを買うつもりだったのが、ついつい添い寝用のクッションやおもちゃまで買ってしまった。このおもちゃであそびたいなあ、と親のほうがほしがっている。おとなだって、あそびたいのだ。

2月5日、産後ケアその3。(生後43日)

 産後ケアも、きょうでおしまい。さいごの1日は、どんな体験ができるかな。きのうからきょうにかけては、添い乳をマスターしたおかげで、ひと晩ずっと、そうすけとベッドですごすことができた。おむつをかえるのにいちど起きたくらいだ。移動をすくなくするだけで、からだの負担がこんなにちがうなんて。添い寝や添い乳はたいへんだと思っていたけれど、なれるとこちらのほうがすごしやすい。こうしたちょっとした心がけの積みかさねで、正しいからだがつくられていくんだなあ。逆にいえば、ちょっとしたムリだってがまんをつづけているとたいへんなことになるわけだ。これからは気をつけよう。

 おどろいたこと。2泊3日のあいだ、からだにいいものばかりたべていたからだろうか、おっぱいがふわふわになった。根菜をはじめとする冬が旬の食材や海藻をたっぷりつかったメニュー。油分はひかえめに。野菜は生のままではなく温野菜にしてたべる。のみものは、あたたかい健康茶。とにかく、からだを冷やさないように気をつける。それだけで、おっぱいの手ざわりがかわった。意外なことに、乳製品はとりすぎるとよくないそうだ。脂肪分が多く含まれているため、乳腺炎になりやすいという。おっぱいにいいと思ってヨーグルトを積極的にとっていたのに、それも乳口炎にはよくないときいておどろいた。

 お昼ごはんのあとに、ひと休みして、風呂に入った。風呂に入る前に助産師さんが用意してくれた体温計と体重計で、そうすけの体調をチェックした。体温が37.2度。体重は4165グラム。4000グラムを超えていた。数字のことは気にしない、気にしない、と思いながらも、うれしくて、うれしくてしかたがない。たしかに成長している。大きな湯船のなかでのびのびと手足を動かしているそうすけが、たのもしい。きょうは落ちついて、風呂場でおしっこをしなかった。これも成長だ。風呂からあがって服を着るまでは、ぎゃん泣きをしていたけれど。泣き声もいつのまにか、迫力がアップしてきている。

「そうすけくん、はじめてのお子さんですよね」
「はい、そうです」
「とても落ちついていらっしゃるから、初産には見えなくて」
「あははは、年が年なもんで…」
「あ、いえいえ、そうじゃなくて。もっとあわてていたり、不安がっていたりする方が多いんですよ、初産の方って」
「えっ、そうだったんですか」
スタッフさんと話しているとき、知った事実。毎日おっかなびっくりのわたしでさえ落ちついて見えるほど、みんなも、おどろいたり悩んだりしている。不安になるのはあたりまえ、と思っているくらいがちょうどよさそうだ。

2月4日、産後ケアその2。(生後42日)

 添い寝作戦、大成功。と、いきたいところだったが、そうはならないところが子育てのおもしろいところだ。2日めは、そうすけといっしょに、ぎゃん泣き大会だ。まずは深夜から、朝まで生ぎゃん泣き。オーディオもテレビもない、ものすごく静かな部屋に、そうすけの泣き声がひびきわたった。きのうあれだけ寝ていたら、目が冴えてしまうよなあ。ごめん、ごめん。おっぱいでなんとかごまかしながら、朝をむかえた。けっきょく完徹してしまった。

「それは、たいへんでしたねえ」
「どこに泣きのスイッチがあるのか、わからなくって」
「ですよね。わたしも2人子どもいますが、そうでしたもん」
「泣くのになれちゃいましたよ」
「そう、なれることがいちばんですよ」
助産院のスタッフさんが笑っている。こうやって、何人ものママを相手に笑ってきたんだろうなあ。そう、どんなときにも、こんなふうにリラックスできることが大切なんだ。わかってはいるが、ついあせったり、イライラしたりしがちになる。それを小出しにして、じょうずに息抜きしながらやっていくのが、いいみたいだ。いいみたいだ、と書いたのは、万事うまくいくわけではないからだ。きっと万事うまくいかないから、子育てはおもしろいのだ。

 午後、アロママッサージをうけながら、出産にまつわるおもしろい体験談をきいた。そのときはたいへんだったが、いまとなってはおもしろい話だ。20代前半くらいの妊婦さんが、いきんでいるうちに、いきむのがしんどくなってしまったそうだ。しんどいのががまんできなくなって、とうとう、いきむことをやめてしまった。わたし産めません、と、ぎゅっと目をつぶった。つぶった目を開けようとしない。分娩台にいながら産むことを拒否する、ふつうでは考えられない展開だ。助産師さんが説得すること、30分。ようやく気をとりなおして出産にとりくんだ。それでも産めなくて、自然分娩から帝王切開にきりかえたそうだ。
「無事に生まれてきてよかったですね」
「お母さんが産んでくれないと、赤ちゃんもこまりますもんね」
「生まれるんじゃなくて産むんですね、お産って」
「そうそう。産まないと」
お母さん自身、自分の意思をもつことが大切なんだ。いいかげんにやっているお母さんなんて、ひとりもいない。みんな、悩んだり考えたりしながら現実と向きあっているんだ。と、あらためて思った。きょうのそうすけは、お風呂でおしっこしたり、晩ごはんのときにもだっこをせがんで泣いたり、まあ、たいへんだったけれど、うけて立とうという気になった。なったと思う。

2月3日、産後ケアその1。(生後41日)

 いま、赤坂にある助産院にいる。子育て修行のためである。というのはウソでめいっぱいリラックスしている。きょうから2泊3日で産後ケアをうける予定。はじめての育児も1か月がすぎて疲れもたまってきたので、ここらでリセットしておこうというわけだ。だんなが出張で不在なのをいいことに、行きたかった助産院に予約を入れてしまった。いいぞ、いいぞ。このごろこのような産後ケアをしている助産院がふえてきているそうで、調べてみると複数の候補が見つかった。それでもまだ高額でとっておき感はいなめない。だれでも利用できるくらい一般的になるといいのになあ。まあ、まずは体験してみよう。

「ここが、かんべさんのお部屋ですよ」
「わあ、かわいいですね」
日本ばなれしたデザインの洋室。アメリカの田舎町にきているみたいだ。学生時代に短期留学で行ったイリノイのホームステイ先を思いだす。オーディオも、テレビも、冷蔵庫もない。ものすごく静かだ。いっぽうで、育児に必要なものはすべて、そろえられている。おむつも、着がえも、タオルも。ここでそうすけと2泊3日をすごすんだなあ。おくるみのなかのそうすけもどこかワクワクしているように見える。ぎゃん泣きしないでくれますように。
「まずは着がえてリラックスしてください」
「ありがとうございます」
「お昼ごはんは12時におもちしてだいじょうぶですか」
「はい、おねがいします」
そうすけを、部屋に置いてある服に着がえさせる。手ざわりがいい。肌にいい素材をつかっている。わたしも着がえた。ベッドはいつでも添い寝できるようにととのえてある。かたすぎず、やわらかすぎず、いいあんばいだ。
「ちょっと、休もうかー」
そうすけに話しかけると、さっそく添い寝をためしてみた。あっという間に2時間がすぎた。お昼をたべて、また添い寝した。おやつをたべて、また添い寝。人ってこんなに眠れるんだなあ、と感心するほど眠った。

 いつもよりひろいお風呂でバスタイム。そうすけはごきげんだ。やっぱり風呂がすきなんだなあ。風呂あがりのおっぱいをのんで、また添い寝をする。晩ごはんをたべて、また添い寝。添い乳のしかたも教えてもらった。いままでこんなふうにすごしたことはなかった。家にいるとついついテレビをつけっぱなしにしていたのを猛省する。消すだけでもずいぶんとちがう。

2月2日、混浴デビュー。(生後40日)

 だんなから、そうすけといっしょにお風呂に入ってきたらどう、とうながされて、入ってみることにした。落っことしたら、どうしよう。ためらっていたわたしに、だんなが、シンクで入れるよりもラクだよと教えてくれた。洗面台だと上から抱えるちからが必要だが、大きな湯船のなかだと浮力がはたらいて、ラクラクそうすけを支えられるのだ。それに、あたまやからだを洗うときには手つだってあげるよ、といわれて、だんぜんやる気がわいてきた。

 39度のお湯なのでいつもよりぬるいけれど、長くつかっていればしっかり汗がかける。そうすけの服をだんなが脱がせているあいだに、湯船につかってスタンバイした。ついでに、すきな音楽もかけておこう。そうすけを産む前日にも、聴いていた曲だ。準備できたよー、と声をかけると、さっそくだんながそうすけを抱えてやってきた。いらっしゃい。だっこしてうけとると、ゆっくり身を沈めていく。そうすけが、じっと、わたしを見る。はじめての混浴だね。たがいに、じいっと、観察しながら湯につかった。メロディにあわせて口笛を吹いてあげるとあっと、そうすけが口を開いた。もしかして、きみはこの曲をおぼえているのかな。静かに目をつぶっている。気もちよさそうな表情だ。

 1曲ぶんいっしょにあたたまると、だんなをよんだ。パンツ一丁のだんながやってくると、大きめの洗面器にお湯を入れて、そうすけを抱えてゆっくりそのなかに移した。きょうはわたしが洗う人、だんなが流す人になる。あたまから順番にベビー用ボディソープをつかって汚れを落としていく。あたま、首、腕、胸、おなか、背中、おしり、足、おちんちん。わたしが洗うと、だんなが小さめの洗面器に湯を入れてつぎつぎに流していく。お父さんとお母さんの共同作業だ。仕あげに、顔も洗ってみた。沐浴のときはお湯につけたガーゼでふくだけだったけれど、皮脂がたまってきたので、指でくるくる磨いてみた。ざばーっと、だんながお湯をかけた。そうすけが、ひゃあっと、びっくりした顔をしている。それでもまったく泣かなかった。もしや、ダイバーの素質があるのかな。

2月1日、沐浴から入浴へ。(生後39日)

 感謝、感謝。きのうはたっぷり休ませてもらいました。そうすけのリズムにあわせて寝るなら、寝る。起きるなら、起きる。これだけでも、たくさん眠れるもんだなあ。だんながいてくれると、さらによく眠れる。じょうすに気をぬきながら子育てをしていくつもり。まだまだ、お母さんも0歳だから。

 おとといの1か月健診で、おさんぽも、お風呂も、はじめてもいいですよとのこと。沐浴は卒業。いよいよお風呂デビューだ。レッツトライだ。わが家の風呂はあつめの湯がすきな夫婦にあわせていつも温度を41℃に設定している。きょうは39℃に設定した。そうすけには、ちょうどいい湯かげん。湯がたまると、そうすけも、だんなも、すっぽんぽんになってさっそくバスルームへレッツゴー。裸族の新しいイベントを、見ているみたいだ。

 はじめての入浴にワクワクしながら、わたしもカメラを片手にバスルームへおじゃました。そうすけも、だんなも、湯船でぷかぷか気もちよさそう。洗面台のシンクできのうまで沐浴していたのが、はるかむかしのことのようにさえ思えてくる。沐浴をはじめたころは洗面台のなかにすっぽりおさまっていたからだもこの1か月のあいだにすこしずつ成長して、足をバタつかせたり屈伸をしたりするたびにシンクの縁にぶつかりそうになっていた。きょうは湯船のなかで、手足ものびのびすっかりリラックスしている。沐浴のときよりもいちだんとうれしそうに見える。ほんとうに、お風呂がすきなんだなあ。39℃の湯かげんも気に入ったようだ。5分ほど湯につかると、洗面器に湯をためて、ベビー用ボディソープであたまから順番にからだを洗った。大きめの洗面器をつかうとベビーバスがわりにもできるので、そうすけのからだが洗いやすい。

 からだを洗い終えると仕あげにもういちど湯船につかって、お風呂タイムはおしまい。そうすけをバスタオルにくるんで、風呂場からリビングへ急いで移動した。ふと、顔を見て、びっくり。そうすけが笑っている。いつもなら、服を着終えるまでずーっとぎゃん泣きしていたのに。風呂から出るとだんなはビール、そうすけはミルク。ふたりでゴクゴクのみほしていた。風呂あがりの1杯は、やっぱり格別なのだ。ああ、早く家族で温泉に行ってみたいなあ。